2022/02/27 10:24


鹿肉は脂が少ない赤身肉というのが特徴です。と言っても、脂がないわけではありません。
夏から脂が付き始め、秋から冬には厳しい冬の寒さを乗り切るための分厚い脂がついてきます。

鹿の脂は融点が高い(55℃)ため、食用にはあまり向きません。焼き肉や鍋ものなど、アツアツをその場で食べるものなら気になりません(味も普通に美味しいです)が、冷めてしまうとボソボソになってしまいます。消化も良くないと言われています。
猪の脂の融点は28-30℃で、食べると口の中でとろけていき、たくさん食べても胃もたれする感じがありません。(個人差があります。)
以前、猪の脂でクリームを作ったときはさらっとした気持ちの良いクリームができました。

そんなわけで、精肉のときに鹿の脂は出来る限り取り除いています。
ただ、あんまり立派な脂肪の塊だとそれを捨ててしまうのが惜しくて、何かに使えないかと考えているところです。

試しにキャンドルにしてみました。真っ白で無臭、キレイなキャンドルができました。
残念なことに燃えるスピードが速くて、灯りや固形燃料に利用するには難しいようです。

今後もいろいろと試して、何か形にできるといいなと思っています。


鹿の腰から外モモにかけて、たっぷりと付いた脂です。


脂を小さく切って小鍋に入れ、弱火にかけてじわじわと脂を出します。

アルミホイルで作ったカップにタコ糸をセットして脂を流し入れます。

冷めると真っ白になります。意外と簡単ですので、みなさんも機会があったら作ってみてくださいね。