当施設について

ジビエ工房の外観

かつらの丘ジビエ工房では、中川村内で駆除された鹿や猪を解体・加工して販売を行っています。
鹿肉は「かたい、くさい」というイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、熟練の猟師によって素早く適切に処理され、すぐに冷却し数日置いた鹿肉はとても柔らかくクセのないお肉になります。
春は山菜、秋はキノコといった山の幸を楽しむように、中川村の山の恵みである鹿肉を召し上がってみませんか?

かつらの丘ジビエ工房とは

ジビエ工房の看板 精肉室

南信州・中川村は伊那谷のほぼ中央に位置し、南アルプスと中央アルプスにはさまれた自然がいっぱいの静かな山里です。

村の真ん中を天竜川が流れ、河岸段丘では米作りや果樹栽培が盛んに行われています。日照時間が長い中川村で採れた果樹は味が濃く美味しいと評判です。

村の約半分が森に覆われており豊かな自然を満喫できる一方、鹿や猪による被害が深刻な地域もあります。

自然の生き物たちと共存していくことが理想ではありますが、里山での暮らしを守るため村内では一年を通じてわなによる害獣駆除が行われています。

駆除された鹿や猪の命を無駄にしたくないという思いから、猟友会有志により「かつらの丘ジビエ加工組合」が立ち上げられました。その組合で運営されているのが「かつらの丘ジビエ工房」です。

これまでは厄介な存在だった「害獣」と呼ばれてしまう鹿や猪を、中川村の大切な資源として「益獣」に替えるべく、村の猟師たちが奮闘しています。

かつらの丘ジビエ工房

かつらの丘ジビエ工房は2014年(平成26年)に建設された獣肉解体加工施設です。

食肉処理業と食肉販売業の許可を受け、村の協力の下かつらの丘ジビエ加工組合により運営されています。

  • 長野県保健所許可番号: 伊那保健所指令 1第1号の06237690 および 1第1号の06237701
  • 所在地: 長野県上伊那郡中川村葛島2123-5
  • 電話: 080-9420-5635
  • メールアドレス: nakagawa.gibier@gmail.com
  • 代表者: 北島 保秀
  • 設備: 金属探知機、高圧洗浄機、電解水生成装置、包丁殺菌庫、と体専用冷蔵室、冷凍庫

「信州ジビエ衛生管理ガイドライン・衛生マニュアル」を順守し、作業前の手洗い、器具の消毒等を徹底しています。

作業にあたる者は全員「食品衛生責任者」の講習を受けた有資格者で、年2回の検便により健康・衛生管理を行っています。

年に一度伊那保健所による施設監査・指導を受け、毎年3回長野県林務部によって行われる放射性物質モニタリング調査により、安心で安全な獣肉を提供しています。

かつらの丘ジビエ工房の鹿肉

ジビエ工房の鹿肉

当施設で扱っている鹿肉は全て村内のわな猟(くくりわな)で捕獲されたものです。

わなにかかった鹿は熟練の猟師により素早く止め刺し・放血が行われ、30分以内にジビエ工房に持ち込まれてきます。そこでも素早く内臓を取り出し、個体に異常がないか厳しく確認したあと施設内にある「と体専用冷蔵室」ですぐに冷却されます。そのまま適正な温度で2、3日おくことにより、柔らかくクセのない鹿肉に仕上がります。

解体ののち、その日のうちに各部位ごとに丁寧な精肉作業が行われます。筋膜や脂肪などできるかぎりキレイに取り除いたあと真空包装をし、冷凍庫で保管されます。

中川村の豊かな野山を駆け回っていた天然の鹿には、飼育されたものとは違う旨みや栄養が詰まっています。厳しい自然の中をその身一つで生き抜いてきた鹿肉からは、力強さと繊細さを感じることができます。

自然のものですので、捕獲された季節や年齢、雌雄などによって味が微妙に変わってきます。一頭一頭の個性をぜひお楽しみください。

栄養が豊富で安心な鹿肉

ジビエとは狩猟された野生鳥獣のお肉のことです。ヨーロッパでは高級食材として流通しています。

ジビエの中でも鹿肉はクセの少ない淡泊な赤身肉として人気の食材です。

鹿肉は高たんぱく、低脂肪、低カロリー、各種ミネラルが豊富な優秀な食材で、ミネラルのうち鉄分や亜鉛の量は豚肉や鶏肉を大きく上回っています。またお肉としては珍しくDHAも含まれています。

栄養価が高いので、効率よく栄養を摂取したい高齢の方や育ち盛りのお子さま、ダイエット中や貧血気味の方、メタボが気になる方や良質の筋肉を鍛えたいアスリートの方などにも最適です。

冷凍鹿肉の扱い方

  • 賞味期限は冷凍の状態での期限です。解凍後は賞味期限にかかわらず、お早めにお召し上がりください。
  • 凍ったお肉を解凍するときは、冷蔵庫で一晩ゆっくり戻してください。肉汁が出にくくなります。お急ぎの場合は真空パックのまま流水に浸けてください。
  • 肉汁が出ていますので、清潔なふきんやキッチンペーパーなどでよく水分をふき取ってから調理してください。
  • 鹿肉にはE型肝炎ウィルス感染の恐れがありますので生食は避けてください。また、他の肉と同様、大腸菌やカンピロバクター等の食中毒の危険もありますので、十分加熱してお召し上がりください。
  • 加熱の目安は、中心温度が75℃で1分間 または、中心温度が63℃で30分以上となっています。(厚生労働省および信州ジビエガイドラインによる)
  • 調理する前に常温に戻しておくと、中まで均一に火が通りやすくなります。
  • お肉は空気に触れると酸化が進みます。ラップなどでしっかりと包み、できるだけ早くお召し上がりください。